住所しょうもないです。

アメリカの住所は、番地が先で、その後、通りの名前が続く。それに、Streetとか Lane 、Place、 Driveなどの表記が大抵は付いてくる。うちは、その中のLaneなのだけど、先日、日本の友から届いた航空小包の住所が、スペルの間違いでLameという表記になっていた。 日本の郵便局員が、iPadで誤って打ったタイポだった。Laneというのは小さい通り、という意味なのだが、これをLameと書いてしまうと、感覚的には、関西で言う「しょーもなー」と言う意味になってしまう。 若い人なら、「もう終わってんなー」とかの感じだと思う。

それで、これが配達された時、受け取った夫と郵便配達の女性が、その間違いを二人でケラケラ笑って、玄関先で盛り上がっていたのだ。 そうだそうだ、どうせ俺たちはしょうもないんだ、とか言いあっていた。単なる日本人がやったスペルミスなのに、それがたまらなくアメリカ人にはウケていて、微笑ましかった。 二人ともたっぷり楽しんでいた。

私の連想の中で、LaneーPenny Lane=Beatlesの曲、間違い、となぜか進んでしまい。 「ノルウェイの森」のことを思い出した。原詩は, Norwegian Woodなので、木材、家具を意味している、森ではない。村上春樹のような方がこの誤訳に気づかないわけがないので、意図的に使ったのに違いない。 小説の内容から考えて、我々人間は脆く、完全な存在ではない、あらかじめ傷つき、欠けていることを許容して生きるしかない、というメッセージなのかな。

文芸評論家のようなことを書いてしまった:D